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国民的英雄の「フカヒレ食べない」発言にも、冷ややかなメディアの反応 - 香港

  • 2006年08月31日 11:49 発信地:香港
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写真は香港の食品店で、棚にずらりと並ぶフカヒレ(2006年8月17日撮影)。(c)AFP/Laurent FIEVET

【香港 31日 AFP】中国バスケットボール界およびNBAのスーパースター、ヤオ・ミン(Yao Ming)がフカヒレスープの大量消費を非難、「2度と食べない」と発言した。大々的にメディアに取り上げられるだろうとの予想に反し、反応は意外にも冷やかである。

■サメの保護を呼びかけるアスリートたち

 メディアはヤオ・ミンの発言を歓迎しながらも沈黙を守っており、国内の富裕層の間でフカヒレスープの人気はいっそう高まったようだ。つまり、サメの固体数は今後も減少し続けるということである。

 フカヒレスープの人気は、世界中のサメの個体数の激減を招いているとして、環境保護主義者の批判の的となっている。現在4種類のサメが絶滅危ぐ種リストに含まれているが、直接の原因はフカヒレスープ人気だと考えられている。

 ヤオ・ミンの発言は、フカヒレのためのサメ捕獲を禁止するよう世界各国の政府に訴えている活動家たちから賞賛を浴びた。現在ヤオ・ミンは、ロサンゼルス五輪(1984年)の体操・金メダリストで現在はスポーツ用品メーカーを経営する李寧(LI-NING)、歌手の劉歡(Liu Huan)とともに、環境保護団体WildAidのサメ保護キャンペーンに参加している。

 だが中国、ならびにフカヒレ消費量の優に8割を占める香港のメディアの冷たい反応を見る限り、WildAidのサメ保護キャンペーンは、今後、国内で強い反発に合うのではないかと予想される。

■自国文化の批判に冷たい風

 共産主義によって外部干渉が強く規制されるような国家では、こうした動きはやはり難しいのかもしれない。中国の「国宝」とも呼ばれるヤオ・ミンだが、自国文化を批判するのはまずかったようだ。

 香港大学(University of Hong Kong)でメディア・センターの副学部長を務めるデビッド・プロット(David Plott)助教授は語る。
「メディア側は、ああした発言は自国の品位をかえって貶めるものだと感じたのだろう。食文化に対して軽率に意見するのはまずいといったところではないか。とにかく、メディアがこの一件を取り上げないのには何らかの理由があるからだろう。本来、こうした話題には、メディアの人間ならば飛びついて当然だ」

 ヤオ・ミンの発言は、単にメディアから無視されただけではない。海産食品協会からも「軽率な発言」で、「全世界の漁業、海産食品業、レストラン業に悪影響をおよぼすもの」だと非難を浴びせられた。ヤオ・ミンのような「国家の誇り」は、公の場で発言するときには慎重に言葉を選び、根拠のない発言はすべきでないというのである。

 もちろんヤオ・ミンの発言は、現実に即したものである。人口13億を誇る中国全土でフカヒレスープ人気が高まる中、サメの固体数は著しく減少している。これまで、フカヒレの三大消費地域は香港、シンガポール、日本だった。しかし、中国経済の急成長に伴い、高級料理を日常的に楽しめる所得階層が中国全土で急増した。以前よりも多くの中国人が、フカヒレに舌鼓を打つようになっているのである。

 写真は香港の食品店で、棚にずらりと並ぶフカヒレ(2006年8月17日撮影)。(c)AFP/Laurent FIEVET

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