【12月18日 AFP】子どもの頃に児童ポルノ写真を撮影されたとして、仏女優エヴァ・イオネスコ(Eva Ionesco)さんが実の母親を訴えていた裁判で、パリ(Paris)の裁判所は17日、写真家のイリナ・イオネスコ(Irina Ionesco)被告に1万ユーロ(約111万円)の損害賠償支払いと写真のネガフィルムの引き渡しを命じる判決を言い渡した。

 一方、エヴァさん側が求めていた20万ユーロ(約2200万円)の賠償と、問題の写真から被告が利益を得ることを禁じる措置は却下した。

 イリナ被告は1970年代に官能的な写真が評判を呼んだ写真家で、特に4~12歳のエヴァさんを撮影したヌード写真は米男性誌「プレイボーイ(Playboy)」「ペントハウス(Penthouse)」の欧州版など数々の出版物に掲載され、論争の的となった。

 エヴァさんはこれらの写真によって「子ども時代を奪われた」と訴えていたが、被告側弁護士は「70年代は今より自由で寛容な時代だった」と主張。エヴァさんが個人的な報復に裁判を利用していると批判していた。(c)AFP