【5月9日 AFP】米俳優ダスティン・ホフマン(Dustin Hoffman)さん(74)が4月にロンドン(London)のハイドパーク(Hyde Park)で、ジョギング中に心臓発作を起こした男性を救っていたことが8日明らかになった。

 心臓発作を起こしたサム・デンプスター(Sam Dempster)さん(27)は自身のブログで、倒れてから救急隊員が到着するまでホフマンさんが付いていてくれたと書き込んだ。

 救急隊員のマーティン・マッカーサー(Martin Macarthur)さんによると、ホフマンさんはデンプスターさんが口から泡を吹いて地面に倒れたと救急隊員に説明したという。「患者がどういう状態で倒れたのか知るのはとても重要なんです。ホフマンさんはその様子を目撃していました。15分ほど蘇生措置を行った間、ホフマンさんはずっと心配そうに一緒にいました。措置が終わると、ホフマンさんは救助隊員全員に『よくやったね、皆さん!』と言ってくれました」(マッカーサーさん)

 この間意識がなく、ホフマンさんに救われたことを後になって聞かされたデンプスターさんは、ホフマンさんが救急サービスに電話したとブログに書き込んだが、マッカーサーさんによると実際に電話で通報したのは別の通行人だったという。

 デンプスターさんは8日、「(病院から)家に戻り、回復しつつある」と書き込み、近いうちにジョギングを再開したいと付け加えた。

 デンプスターさんの友人はそのブログのコメントに、「救急隊員が慌しくサムを救急車に乗せたときに、iPodやサングラスといったダスティン・ホフマンの持ち物も救急車に積み込んでしまったそうです。持ち物がお手元に戻ればいいですね、ミスター・ホフマン!」と書き込んだ。救助隊員によるとホフマンさんの持ち物はすでに返却されているという。ホフマンさんはロンドンに家を所有している。

 ハリウッドスターが英国人の命を救ったのはここ数週間で2度目。前月にはカナダ出身の若手俳優ライアン・ゴズリング(Ryan Gosling)さんが、ニューヨーク(New York)でタクシーにひかれそうになった英国人ジャーナリストを救っていた。(c)AFP