【2月14日 AFP】急死した米歌手ホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)さんの詳細な検視結果が発表されるのは数週間後とみられる中、処方薬とアルコールを同時に摂取したことが死因ではないかという臆測が浮上している。

 世界でも有数の美声の持ち主でアルバムやシングルの売り上げは1億7000万枚を超えているヒューストンさんだが、私生活では薬物依存と長きにわたって闘い、それを公表していた。

 米ビバリーヒルズ(Beverly Hills)のホテルで11日午後に発見されたヒューストンさんの遺体の検視は12日に終了したが、現在は毒物検査が行われており、結果が公表されるには6~8週間ほどかかるとみられている。

 CNNによれば、遺体は13日、ロサンゼルス(Los Angeles)郡検視局から遺族に引き渡された。今後は地元ニュージャージー(New Jersey)州に運ばれ、17日か18日に葬儀が行われるという。

■死因をめぐり飛び交う臆測

 芸能情報サイトTMZは、家族関係者の話として、死因は処方薬とアルコールの同時摂取だと報じた。同サイトはさらに警察関係者の話として、ヒューストンさんの遺体が発見されたホテルの部屋からは抗うつ剤や鎮痛剤を含む複数の薬瓶が見つかったと伝えた。NBCも同様の報道をしている。また、CBSは警察関係者の話として、死因は心臓発作か処方薬の過剰摂取である可能性が高いと報じた。

 当初、水死ではないかとも伝えられていたが、TMZは、ヒューストンさんの肺から検出された水は水死するほどではなく、頭部が水に沈む前に死亡していたとしている。

 ロサンゼルス警察当局は13日、スタッフに発見された時、ヒューストンさんは水に沈んでいて意識がないように見えたと発表。救急隊員が蘇生措置を施したが、死亡が確認されたという。

 死亡する2日前の9日にヒューストンさんを見たという友人はCNNに対し、ヒューストンさんは「明るく楽しそう」で、薬物の影響下にあるようには見えなかったと話した。

 しかし、米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)は、ヒューストンさんがグラミー賞(Grammy Awards)関連のパーティーのリハーサルで常軌を逸した行動を取っていたと報じた。笑顔であいさつをしていたものの、衣服は不適切で髪はぬれており、だらしない感じだったほか、話す際には激しく手を振り回し、子どものような服装で室内をスキップし、目的もなくロビーを歩き回っていたという。(c)AFP/Romain Raynaldy

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