【4月9日 AFP】(写真追加)1970年代に一世を風靡(ふうび)した英パンクロックバンド、セックス・ピストルズ(Sex Pistols)の元マネージャー、マルコム・マクラーレン(Malcolm McLaren)さんが8日、中皮腫(中皮細胞のがん)のためスイスの病院で死去した。64歳。AFPの電話取材にマクラーレンさんのガールフレンド、Young Kimさんが明かした。

 これに先立って英メディアは同日朝、マクラーレンさんの広報担当とされる英音楽業界関係者の話として、マクラーレンさんがニューヨーク(New York)で死去したと伝えていた。

 マクラーレンさんはパンクロック界のリーダー的人物で、セックス・ピストルズのほか、ニューヨーク・ドールズ(New York Dolls)やバウ・ワウ・ワウ(Bow Wow Wow)のマネジメントも務めた。

 セックス・ピストルズの元フロントマン、ジョン・ライドン(John Lydon)さんはバンド活動時の「ジョニー・ロットン(Johnny Rotten)」名義で、「マーク(マクラーレンさん)はいつも楽しませてくれる存在だった。そのことを覚えていてほしい。何にもまして、彼はエンターテイナーだった。彼を失い寂しくなる。皆さんもそうに違いない」と追悼した。

 マクラーレンさんの元パートナーで、ロンドン・キングスロード(King's Road)にのちに「セックス(Sex)」と店名を変えるブティックを出した英ファッションデザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)さんも8日、英紙デイリー・メール(Daily Mail )に追悼コメントを語った。ヴィヴィアン・ウエストウッドさんはマクラーレンさんとは久しく連絡を取っていなかったとしながら、「とてもカリスマ性のある、特別に才能のある人だった。若く、マルコムと恋に落ちたころ、わたしは彼を美しいと思ったが、今でもそうだ。亡くなったと思うと、とても悲しい」と話した。

 各報道によると、マクラーレンさんの遺体は生まれ故郷のロンドン(London)に飛行機で帰り、ロンドン北部のハイゲート(Highgate)墓地に埋葬される。(c)AFP/Sam Reeves

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