【1月6日 AFP】ロマ民族への差別を批判した米歌手マドンナ(Madonna)に対する感謝のしるしとして、自称「ロマ民族の王」が金のプレートを贈る手配を整えていると、ルーマニアの通信社メディアファクス(Mediafax)が5日伝えた。

 マドンナは前年8月、ルーマニアの首都ブカレスト(Bucharest)で「スティッキー&スウィート・ツアー(Sticky and Sweet Tour)」の公演を行った際、「東欧で一般的に行われているロマ民族への差別を大変悲しく思っている」と発言した。  

「ロマ民族の王」を名乗るFlorin Cioaba氏は5日、ルーマニア・シビウ(Sibiu)で会見し、「マドンナはロマ民族に対する差別について、世界中の関心を喚起した。その功績は極めて大きい。よってロマ民族は感謝の意を示したい」と語った。

 プレートは24金であしらわれる予定で、イタリアの宝石商に発注済みだという。

 ルーマニアは欧州で最大のロマ民族人口を抱える国の1つで、「ジプシー」とも呼ばれるロマ民族への差別も根強い。前年9月の世論調査では、国民の10人中7人が「ロマ人を家族に迎えたくない」と答え、マドンナが公演で差別について発言した際には観客からは激しいやじが飛んだ。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は前年、ロマ民族の差別撤廃に向けた努力に欠けるとしてルーマニア政府を非難する声明を出している。(c)AFP

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