【3月6日 AFP】4月に開催予定の米歌手マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の私物オークションに関して、ジャクソンのプロダクションが4日、オークション中止を求めて提訴した。

 4月22-25日にビバリーヒルズ(Beverly Hills)で開催予定のオークションには、元邸宅ネバーランド(Neverland)の門や白手袋など2000点以上の品が出品される予定だった。

 しかしジャクソンのプロダクション「MJJプロダクション(MJJ Productions)」が、オークションに出品されるものは、「ほかに代わりのない貴重な品」であり、「大事な思い出だ」として、ロサンゼルス郡上級裁判所にオークション中止を求める訴えを起こした。

 オークションを主催する競売会社ジュリアンズ(Julien's)のマーティン・ノーラン(Martin Nolan)氏は5日、出品予定の品の展示会が行われているアイルランドでインタビューに応じ、提訴には非常に驚いていると語った。

「MJJプロダクションがわれわれにオークションを依頼したのに、打ちのめされた気分。非常にショックだ」

 今回のオークションは昨年に発表され、世界中で大きな話題となった。ジャクソンの財政状態に関しても憶測が飛び交った。

 訴状によれば、MJJプロダクションのTohme R. Tohme社長は前年7月、オークション用の品をネバーランドから持ち出すようジュリアンズに連絡した。しかし、それらの品の写真付きリストをジャクソンとTohme氏が確認して、ジャクソンが必要なものとそうでないものを決定するまで、オークションは行わないと伝えたという。

 一方のノーラン氏は、ジュリアンズはオークションに向けて、MJJプロダクションと密に連絡を取ってきたと語った。「訴状を見ていないので、現時点では何も分からない。MJJプロダクションと最後に連絡を取ったのは2日。ジャクソンが返してほしいと言ったロールスロイス(Rolls-Royce)3台を返却した」

 同氏はさらに、「前月27日には要求があった絵画2点も返した。だから、なぜこんなことになったのか、まったく分からない。でも、この問題は必ず解決するだろう。われわれは依頼された仕事に向けて突き進むだけだ」と語った。(c)AFP