【12月2日 AFP】(写真追加)優勝の最有力候補と注目されていた北京出身のジャン・ズーリン(Zhang ZiLin、23)さんが1日、祖国中国で「第57回ミス・ワールド(57th Miss World)」の優勝に輝いた。世界中でおよそ20億人が視聴したとみられ、会場の観客は結果を大いに喜んだ。

 授賞式は中国の海南島(Hainan)三亜市(Sanya)で開催された。準優勝にはアンゴラ代表、3位にはメキシコ代表が選ばれた。

 同コンテストの模様は200か国でテレビ放映され、世界中から集まった各国の美しく魅力的な106人の女性の中から中国代表のジャンさんが選ばれ王冠の戴冠を受けるシーンを人々は見守った。

 英語中心で進行された2時間にわたるコンテストを会場で見届けた2000人の観客は、ジャンさんの優勝が告げられた時に喜びの声を上げた。会場のBeauty Crown Theatreは2003年の初開催の際に建造された。

 北京出身の秘書の中国代表のジャンさんは、ドミニカ代表と共に、英国の各出版社からは優勝の最有力候補と伝えられていた。

 ジャンさんは、身長182センチで最も長身のコンテスト出場者。「13億人の方々が私の後ろには控えています。もし私が優勝したら、(来年に予定されている)北京オリンピックとミスワールド機構(Miss World Organisation)の架け橋になりたいです」とジャンさんはステージ上で述べ、「私は必要とされているところでミス・ワールドの力と美しさを活用していきたいです」と終始ためらいがちな英語でコメントを述べた。コンテストの序盤に、自分の最も好きな気晴らしは100メートルハードルと高飛びだとコメントしている。

 結果発表後、300ドルのチケットを購入した観客で埋まった会場の上空には花火が打ち上げられた。

 アンゴラ代表が力を出せなかった一方、メキシコ代表は魅力をうまくアピールすることができた。「私が言いたいことは、私は強い女であり、また夢見る少女であるということです。人生における失敗を受け入れることはしません。このコンテストは私の夢で、私はここに至るまで本当に一生懸命努力しました」コンテスト序盤に19歳の学生でメキシコ代表のCarolina Moran Gordilloさんは語った。

 ポルトガル出身のアンゴラ代表のMicaela Reis(18)さんは「HIV/エイズ(AIDS)への関心を広めることができるように私は誰もが欲しがっている王冠が欲しいです。」と述べた。

 コンテスト出場者は、健康状態、スタイル、衣装、性格、容姿などあらかじめ決められた項目にランクが付けられた。106名の候補者は16人、さらに5人に絞られるた。中国人観衆の強力な支持にもかかわらず、ドミニカ代表は決勝には残ることができなかった。

 57回目を迎えた美しく輝かしい同コンテトには、時代遅れで女性差別的との批判もあるが、主催者のミスワールド機構はHIV/エイズ(AIDS)への関心を高めることを意識している。

 主催者はHIV/エイズへの関心を高める取り組みを明確にするため、南アフリカ大統領のネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)の長女マキ・マンデラ(Maki Mandela)氏を今回の9人の審査員の内の一人に招待している。

 マンデラ大統領の息子Makgatho氏がエイズ関連の病気によって2005年に亡くなってから、マンデラ一家は世界規模でHIV/エイズ問題に取り組んできた。

 中国メディアが、北京のホテルは新たなHIV感染を防ぐため、全室に常備するコンドームの注文を行ったと報じた1週間後、世界エイズデー(World AIDS Day)同日にミス・ワールド2007が開催された。(c)AFP