【11月23日 AFP】スペインでもっとも有名な映画監督で俳優だったフェルナンド・フェルナン・ゴメス(Fernando Fernan-Gomez)氏が21日、入院していたマドリッド(Madrid)市内の病院で心不全のため死亡した。享年86歳。

 約60年にわたるキャリアの中で、フェルナン・ゴメスは200本の映画やドラマに出演、25本で監督を務め、10本の脚本を手掛けた。出演した作品の中でも、フェルナンド・トルエバ(Fernando Trueba)監督の『ベルエポック(Belle Epoque)』とペドロ・アルモドバル(Pedro Almodovar)監督の『オール・アバウト・マイ・マザー(All About My Mother)』は、アカデミー賞最優秀外国語映画賞を獲得している。

 また、スペイン映画界の最高賞にあたるゴヤ賞(Goya Awards)を6度受賞し、1995年には、「アストゥリアス皇太子賞(The Prince of Asturias Awards、スペイン皇太子賞)」の芸術部門を受賞した。

 1921年8月28日、女優だった母親が公演で訪れていたペルーの首都リマ(Lima)で生まれ、幼少時代にスペインに移住、成人してからスペイン市民権を獲得。

 22日、フェルナン・ゴメスの遺体は最後の舞台となったマドリッド市内のスペイン劇場(Teatro Espanol)に安置され、数百人が追悼に訪れた。遺体は23日に埋葬される予定。(c)AFP