【11月8日 AFP】全米脚本家組合(Writers Guild of AmericaWGA)が行っているストライキの影響で、大人気ドラマ『デスパレートな妻たち(Desperate Housewives)』の制作が中止されることになった。7日、エンターテイメント情報誌バラエティ(Variety)とハリウッド・リポーター(Hollywood Reporter)が報じた。

■主演のロンゴリアもストを支持

 報道によれば、同ドラマの新エピソードの撮影は7日に中止されたという。全米脚本家組合と制作者側の契約をめぐる交渉が決裂し5日にストライキが始まってから、その影響を受けた人気番組のひとつとなった。

 6日、脚本家たちは『デスパレートな妻たち』の撮影現場でピケを張った。主演女優のエヴァ・ロンゴリア(Eva Longoria)は脚本家たちにピザを配り、「わたしたちはあなた方を支持する」と約束した。同番組の制作者、マーク・チェリー(Marc Cherry)氏は、組合側で交渉を行う中心人物のひとり。

■交渉の焦点はインターネット配信の使用料

 組合側が交渉で要求しているのは、テレビ番組や映画がインターネット配信される場合の2次使用料の増額だが、全米映画テレビ制作者同盟Alliance of Motion Picture and Television ProducersAMPTP)はこの要求を拒否している。

 全米脚本家組合によるストライキはハリウッドで約20年ぶり。その損害は10億ドル(約1140億円)に達するとみる専門家もいる。人気トーク番組『Tonight with Jay Leno』や『Late Show with David Letterman』はすでに、ストの影響で放送を中止している。

 現在、正式な交渉は行われておらず、報道によれば、ストライキは2008年まで続く恐れもあり、双方ともストライキの長期化に備えているという。

 またロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)紙によると、大手スタジオは脚本家やプロデューサーとの長期制作契約を一時的に打ち切ることを計画しており、その結果、数百人が解雇される見込み。スタジオ側は7日にその旨を通達する予定だという。(c)AFP