【9月11日 AFP】故ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)元大統領の元妻で、オスカー女優のジェーン・ワイマン(Jane Wyman、93)が10日、死去した。

 カリフォルニア州カセドラルシティ(Cathedral City)にある墓地Forest Lawn Memorial-Park and Mortuary管理当局のWilliam Martin氏によれば、ワイマンは同日パームスプリングズ(Palm Springs)市内の自宅で息を引き取ったという。それ以上の詳細は、現時点では明らかにされていない。

 ワイマンはハリウッド(Hollywood)映画全盛期に数々のヒット作に出演し、人気女優となった。1930年代、ワーナー・ブラザーズ(Warner Brothers)と契約し、1939年の『Torchy Plays With Dynamite』に主演し一躍脚光を浴びる。1945年に『失われた週末(The Lost Weekend)』での演技が批評家から絶賛され、翌年の『仔鹿物語(The Yearling)』でオスカーに初ノミネート。1948年には『ジョニー・ベリンダ(Johnny Belinda)』で耳が不自由なレイプ被害者を演じ、遂にアカデミー最優秀主演女優賞を獲得した。

 台詞が一言もない役が、オスカーを受賞したのは、このときが初めて。それに合わせるかのようにワイマンは受賞スピーチでも「口を閉じ続け、この賞を受賞しました。ですから、今も口を閉じます」と簡潔に語った。

 この受賞をきっかけに、ワイマンは続々と大作に出演。1951年の『青いヴェール(The Blue Veil)』、1954年の『心のともしび(The Magnificent Obsession)』で、さらにオスカーにノミネートされる。1980年代には『Falcon Crest』などのテレビドラマに出演し、国民的人気女優となった。 

 私生活においては、3人の男性と4度の結婚をしている。最初の結婚は1937年でMyron Futterman氏とだったが、1年で離婚。

 次に結婚した故レーガン氏は、夫婦として最も長い期間過ごした相手となった(1940年から1948年まで)。ワイマンはこの結婚で3人の子どもをもうけた。1941年に誕生した長女のモーリン・レーガン(Maureen Reagan)は、2001年に60歳で死亡。1945年にはマイケル・レーガン(Michael Reagan)を養子に迎えたが、1947年には次女のChristineを死産している。

 故レーガン氏はその後、カリフォルニア(California)州知事を経て大統領となった。ワイマンは政治家としての元夫については語ろうとはしなかったが、1968年に新聞のインタビューで次のように語っている。「話すのが辛いから、あるいは彼の政治に納得していないからではありません。私は共和党員です。ですが元夫や元妻のことを語るのは楽しいものではありません。それだけです。それに私は政治なんてわかりませんので」

 レーガン元大統領との結婚生活が終わったあと、1952年にFrederick Kargerさんと結婚し、3年で離婚。1961年にはKargerさんと再婚するも1965年に離婚した。その後、結婚することはなかった。(c)AFP/Rob Woollard