【3月12日 AFP】東日本大震災から1年に合わせて日本ツアー中の米歌手シンディ・ローパー(Cyndi Lauper)さん(58)が12日、都内の日本外国特派員協会(Foreign Correspondents' Club of JapanFCCJ)で会見し、甚大な被害を受けた東北地方のことを忘れないで欲しいと世界に呼び掛けた。

「私はただ、世界に向けて言いたい。日本のことを忘れないでください」

 1980年代のヒットソング「タイム・アフター・タイム(Time after Time)」や「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン(Girls Just Want to Have Fun)」で知られるローパーさんは、コンサートツアーと東日本大震災の被災地訪問のため来日中。

 ローパーさんは被災地を訪問した際、女性からキャンディーをもらったと語り、放射能汚染はしていないと付け加えた。

 また、東北地方に誰も行こうとしないことに驚いたとコメント。「(被災地の人びとを)孤立させたり、切り捨てたりしてはダメ。放射能の問題があるかもしれないけれど、誰かと握手してハグするだけで放射能を浴びたりなんかしないでしょう。立ち直るための唯一の方法は、彼らを受け入れること」と語った。

■東京で被災、ツアー続行したローパーさん

 ローパーさんは東日本大震災が発生した前年3月11日、コンサートツアーのため東京に滞在していた。そしてローパーさんは、ツアーの続行を決めた。

「スタッフにこう言ったの。『残ろう。(人々の)良い気晴らしになるだろうし、音楽が真の癒やしだというなら、それを確かめよう。ここで試してみよう』とね」(シンディ・ローパーさん)

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