【6月17日 AFP】食道がんで療養中の世界的指揮者、小澤征爾(Seiji Ozawa)さん(74)が、12月から予定していたベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(Berlin Philharmonic Orchestra)との半年間のツアー公演への出演を見合わせることになった。小澤さんの日本の所属事務所が17日、発表した。

 小澤さんは今月、12月3日~10日に予定していた欧州4都市での5公演の中止を発表したばかり。

 ただ、事務所によると小澤さんは順調に回復しており、今回の出演中止は病状の悪化が原因ではなく、完全な回復に向けて仕事量を減らす必要があるからだという。

 復帰は予定通り9月のサイトウ・キネン・フェスティバル松本(Saito Kinen Festival)の公演で、12月14日から行われる米ニューヨーク(New York)・カーネギーホール(Carnegie Hall)の公演も指揮するという。また、音楽監督を務めるイベントも予定通り行なう。

 現在、ウィーン国立歌劇場(Vienna State Opera)の音楽監督を務める小澤さんは、今年1月に食道がんと診断されたことを明らかにし、半年間活動を休止して治療に専念している。小澤さんは近年体調を崩し、前年にはヘルニアの緊急手術も受けている。(c)AFP