【11月10日 AFP】エアロスミス(Aerosmith)はどうなってしまうのだろうか?フロントマンのスティーブン・タイラー(Steven Tyler、61)が脱退したと報じられ、その将来に暗雲が立ちこめている。

 タイラーは最近、英音楽誌クラシック・ロック(Classic Rock)のインタビューで脱退をほのめかしていた。

「自分が何をするのかまだわからないが、『タイラー』ブランドとでもいうような、スティーブン・タイラーに関するものになることは確かだ」

 この脱退のうわさに、ギタリストのジョー・ペリー(Joe Perry)が火をつけた。米紙ラスベガス・サン(Las Vegas Sun)のインタビューで、アラブ首長国連邦(UAE)・アブダビ(Abu Dhabi)でのコンサートの後、タイラーが脱退したと語ったのだ。

「わたしが知る限り、スティーヴンは辞めた。そのことについて君たち以上に知っていることはない」

 ペリーによれば、タイラーはメンバーの誰とも連絡を取っておらず、電話をかけても出ないという。しかしペリーは、タイラーが脱退してもエアロスミスの活動は続くと語った。

「エアロスミスは蒸気機関車のようにパワフルなバンド。4人が40年かけて一緒にやってきたことは軽視できない。われわれは、少なくともわたしは、バンドの方向性を見つけようとしているところだ」

「スティーブンの代わりについては、簡単には決められない。4人だから非常にうまくやってこれた。それを無駄にしたくはない」

 タイラーは8月、米サウスダコタ(South Dakota)州での公演中にステージから転落し頭部、首、肩を負傷。その後のエアロスミスのコンサートは中止に追い込まれた。ハワイ(Hawaii)州とアブダビでのコンサートから再開したものの、その後タイラー脱退の報道が流れた。

 インターネットで報道を知り落胆したというペリーは、タイラーが「長い間」脱退を計画していたのではないかと疑っているという。

「インターネットで知るなんて、『じゃあな』って言われたようなものだ」

「今でも人間として、少なくとも私が知っている人間としてのスティーブンは大事に思っている。しかし、物事は変わるものだ」

 タイラーは、エアロスミス結成当時からのメンバーで、娘のリブ・タイラー(Liv Tyler)は女優として活動している。(c)AFP