【9月13日 AFP】エイズ・チャリティ・コンサートのためウクライナを訪れていた英国のポップミュージシャン、エルトン・ジョン(Elton John)が、ウクライナ生まれの赤ちゃんを養子に迎えることを検討していることを明らかにした。

 エルトンは両性愛者であることで知られる。長年のパートナー、デービッド・ファーニッシュ(David Furnish、42)と臨んだ記者会見で、記者から「養子を迎える予定は?」との質問を受けたエルトンは、ウクライナの児童養護施設を訪問した際に出会った、生後14か月の男の子を養子に迎えたいと話した。

 この赤ちゃんの名前は レブ(Lev)。同養護施設で育てられている孤児だ。施設にはエイズで両親を亡くした子どもたちも暮らしている。ウクライナはヨーロッパで最もエイズ感染が最も急速に拡大しており、エルトンはエイズ感染防止を訴える無料コンサートを2年前にも首都キエフ(Kiev)で開いている。

   「デービッドと僕は、これまで養子のことを何度も話し合っていた。デービッドは養子をほしがっていたけれど、僕はいつも反対していた。もう62歳だし、よくツアーに出ているし、今の生活環境のことを考えると、養子にした子どもがかわいそうだと思ったからだ」。エルトンは英国の衛星放送局スカイニューズ(Sky News)にこう語った。「でも今日、考えが変わった。レブに会った時、ぜひ養子に迎えたいと思ったんだ。デービッドと僕はこの子にすっかりハートを奪われてしまった。どうすれば養子にできるかわからないが、家庭を持てたら素晴らしいと思う」

 エルトンによると、バンドで長年キーボー奏者だったガイ・バビロン(Guy Babylon)が最近死去したことも、エルトンの考えを変えた理由の1つだった。大切な人を失い、その代わりとして自分が未来を与えられる子どもを育てたいと考えたという。

 エルトンは全世界でCD・レコード総売り上げ2億5000万枚、連続29曲のトップ40入りを記録し、ゴールドディスク35枚、プラチナディスク25枚を獲得している。(c)AFP