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「ミック・ジャガーは若者の代弁者ではなく資本主義者」、英歴史家が発表

  • 2008年10月10日 19:38 発信地:ロンドン/英国
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ニューヨーク(New York)で行われた映画『The Women』のプレミア上映会に出席したミュージシャンのミック・ジャガー(Mick Jagger、2008年9月11日撮影)。(c)AFP/Getty Images/Rob Loud

【10月10日 AFP】「スウィンギング・ロンドン(踊るロンドン)」と呼ばれた1960年代の英国ポップカルチャーを代表するジョン・レノン(John Lennon)やミック・ジャガー(Mick Jagger)は、変化を求める若者の代弁者などではなく、利口な資本主義者だった――。ケンブリッジ大学(Cambridge University)で英国現代史を教え、「Youth Culture In Modern Britain, c.1920-c.1970.(現代英国の若者文化 1920-1970)」の著者でもあるデービッド・フォーラー(David Fowler)氏が9日、こんな研究結果を発表した。

 フォーラー氏によれば、「スウィンギング・ロンドン」は普通の人の経済力を越えており「若者の黄金期というより、社会的エリートによる富の称賛」だったという。「1960年代は英国の若者文化が開花した時代と見られているが、むしろ多くの点で若者文化が崩壊した時代だった」とし、「ビートルズ(The Beatles)のようなグループは音楽業界を通してお金儲けに興味を持った資本主義者だった。彼らは1990年代のスパイス・ガールズ(Spice Girls)と同様に若者たちの興味を表現していた」と述べている。フォーラー氏は、ミック・ジャガーが「ある世代の代弁者か」という質問をされたとき、自分はただのミュージシャンだと答えたことも指摘した。

 さらに同氏は、より革新的な若者の運動は第一次世界大戦と第二次世界大戦の間に見ることができるとして、ほとんど知られていないケンブリッジ大学の学生だったロルフ・ガーディナー(Rolf Gardiner)の名前を挙げた。若者はより自由に自分たちを表現し、年輩者にも立ち向かうべきだというドイツの若者文化の考え方に魅了されていたガーディナーは肉体労働や農村の復興を擁護し、「自然への回帰」を表現するためケンブリッジのカム川(River Cam)で裸になって水浴びを行ったこともあるという。

「本来の若者の運動は、浪費や消費主義だけではないことは忘れられがちだ。ガーディナーのような人々は真の文化の破壊者、ポップカルチャーが誕生する前に存在したポップスターだった。ガーディナーが、英国の若者にアイデンティティーという概念を与える上で及ぼした影響力を見れば、彼はミック・ジャガーと同様に重要な人物だと言える」(フォーラー氏)

 フォーラー氏によれば、1960年代が若者文化の夜明けだと考えられている理由は、第二次世界大戦後、英国人全体がそれまでの暮らしを忘れてしまったかのように英国の社会が大きく変わったからだという。ビートルズやローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)のようなグループは、この時代の変化を利用した。そして彼らが一般的なファンの生活レベルからかけ離れてしまったことは、豪邸に暮らすようになったことに表れている。そしてロンドンのポップカルチャーと呼ばれる現象も、多くの若者の経済力を越えていたのだ。フォーラー氏は次のように述べている。「今、スウィンギング・ロンドンは若者文化の象徴として考えられているかもしれない。しかし実際には、それを楽しむだけの経済力があった社会的エリートのための文化だったのだ」(c)AFP

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