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ロックンロールの先駆者ボ・ディドリー氏、死去

  • 2008年06月03日 10:53 発信地:マイアミ/米国
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プラハで開かれたコンサートで演奏する米国人の歌手でギタリストのボ・ディドリー(Bo Diddley、2005年4月21日撮影)。(c)AFP/ABDELHAK SENNA

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【6月3日 AFP】(一部更新、写真追加)伝説的なロックシンガーでギタリストのボ・ディドリー(Bo Diddley)が2日、米フロリダ(Florida)州アーチャー(Archer)の自宅で心不全のため亡くなった。79歳だった。ディドリーは前年、脳卒中と心臓病を患って入院後、自宅で療養中だった。

 ロックンロールのギタースタイルを開拓したディドリーは、ブルースとロックの橋渡し的存在でもあった。名声や富とはほど遠い存在だったが、エルビス・プレスリー(Elvis Presley)やローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)、ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)らに多大な影響を与えた。

■50年以上前にヒップホップを先取り

 1955年にはデビュー・シングル『Bo Diddley』でリズム&ブルースのチャートの1位を獲得。サングラスと特注の箱形ギターは音楽界の注目の的となった。『Who Do You Love』、『Before You Accuse Me』、『Mona』、『I’m a Man』は往年のヒット曲となっている。

 同じ世代には早くからロックのアイコンとなっていたチャック・ベリー(Chuck Berry)やリトル・リチャード(Little Richard)がいる。ディドリーは、ルンバのビートを基調とした独自の激しく荒削りなサウンドを生み出し、「伝説のパフォーマー」「ロックの先駆者」と呼ばれた。

 演奏中に挿入する即興の語りや言葉遊び――時に子どもじみていて、時にエッチ――は、数十年後に登場することになるヒップホップを先取りしたものでもあった。

 1987年にロックの殿堂入り(Rock And Roll Hall Of Fame)を果たし、1998年のグラミー賞ではライフタイム・アーカイブメント・アワード(Lifetime Achievement Award)を受賞している。
 
■B・B・キングら追悼のコメント

 彼の音楽の影響は、バディ・ホリーの(Buddy Holly)の『ノット・フェイド・アウェイ(Not Fade Away)』、ザ・フー(The Who)の『マジック・バス(Magic Bus)』、U2の『ディザイアー(Desire)』、ジョージ・マイケル(George Michael)の『フェイス(Faith)』など、ヒットメーカーの数多くの楽曲にはっきりと認められる。

 ディドリーに並ぶ伝説的ギタリスト、B・B・キング(BB King、82)は、次のような追悼コメントを発表した。「音楽のパイオニアで、独特なスタイルを生み出した伝説的存在だった。一緒に演奏した時は楽しかったなあ。ファンはさぞかし悲しむだろう。でも彼の伝説は永遠に生き続けるんだ」

■米音楽史上「歴史的な革新」

 1928年12月30日、ミシシッピ州マコム生まれ。本名はOtha Ella Batesで、後にエラス・マクダニエル・ディドリー(Ellas McDaniel Diddley)に改名している。

 小さい頃はバイオリンを弾いていた。幼年時代に家族とともにシカゴ(Chicago)に引っ越し、クラブで演奏するようになる。 
 
 その後、リズム・アンド・ブルースで当時の音楽を革新したジョン・リー・フーカー(John Lee Hooker)やマディ・ウォーターズ(Muddy Waters)といったアフリカ系米国人ミュージシャンにインスパイアされて、ギターを手に取るようになる。

 1950年代半ばには、アフロカリビアンのリズムを取り入れたグルーブで1つのスタイルを構築した。これはその頃のロック音楽を根底から覆すもので、ディドリーの「まね」をする者が多く現れた。1956年のアムステルダム・ニュース(Amsterdam News)は、まだ若かりしエルビスの演奏を一目見て「ディドリーをそっくりまねていると思った」との批評を載せている。

 ローリング・ストーンズのキース・リチャーズ(Keith Richards)は、ディドリーのビートを初めて聴いた時のショックを2005年のインタビューで次のように語っている。「マディ・ウォーターズやチャック・ベリーに近いが、ディドリーは危なっかしいほどに魅力的だ。そこにはアフリカの香りがする。挑発的で、われわれが今愛している音楽はミシシッピ以外の他の場所から来たんだと言いたげだ」

■「オレのところには一文も入っちゃいない」

 エルビスなど多数のバンドに影響を与え、彼らが富と名声を欲しいままにする一方で、ディドリーが富を手にすることはなく、その不満をもらすこともあった。「たくさんのバンドが俺の曲をカバーした。でもそのカネはどこにいったんだ?俺のところには来ちゃいないぜ」 

 彼の名前は1980年代には忘れられたかに見えたが、ナイキ(Nike)のコマーシャルに登場して「You don’t know Diddley(ディドリーを知らないだって?)」というセリフを吐き、鮮烈な復活を果たしていた。(c)AFP

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