【2月28日 AFP】(一部更新)第83回アカデミー賞(Academy Awards)授賞式が27日、米ハリウッド(Hollywood)で開催され、『ザ・ファイター(The Fighter)』で実在のプロボクサー、ミッキー・ウォード(Micky Ward)の母アリスを演じたメリッサ・レオ(Melissa Leo、50)が助演女優賞を受賞した。

 オスカー前哨戦と言われるゴールデン・グローブ(Golden Globe)賞でも助演女優賞を受賞し有力候補だったレオだが、最近のインタビューで2人のボクサーを育てた強烈な母親を演じるには強引さが足りなかったと語っている。それでも、監督のデヴィッド・O・ラッセル(David O. Russell)が自分を信じてくれたことで自信が持てたという。

 また、マーク・ウォルバーグ(Mark Wahlberg)とクリスチャン・ベイル(Christian Bale)が演じる2人の息子の母親としては、当初は自分は若すぎるとも感じたというが、いつしか不安は消え、自分は彼らの母親だと信じ込んだと話した。「それがおそらく、演技の一番の秘訣ね。自分でそうだと信じ込んだ俳優は周りの人間も信じさせてしまう」

 1960年生まれのレオは、約25年にわたってテレビや映画で女優として活動してきた。しかし、アカデミー賞の投票を行う映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences)の会員に認められるようになったのはわずかこの2年のことだ。2009年に『フローズン・リバー(Frozen River)』で主演女優賞にノミネートされている。

 そのほかでは、テレビシリーズ「ホミサイド/殺人捜査課(Homicide: Life on the Street)」のケイ・ハワード(Kay Howard)刑事役としてよく知られ、映画『21グラム(21 Grams)』や『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬(The Three Burials of Melquiades Estrada)』にも出演している。
  
 助演女優賞にはレオのほか、 『ザ・ファイター』で共演したエイミー・アダムス(Amy Adams)、『英国王のスピーチ(The King's Speech)』のヘレナ・ボナム・カーター(Helena Bonham Carter)、『トゥルー・グリット(True Grit)』のヘイリー・スタインフェルド(Hailee Steinfeld)、『アニマル・キングダム(原題、Animal Kingdom)』のジャッキー・ウィーヴァー(Jacki Weaver)がノミネートされていた。(c)AFP