【2月12日 AFP】第60回ベルリン国際映画祭(Berlin Film Festival)が11日開幕した。オープニングでは、中国のワン・チュアンアン(Wang Quan'an)監督作『Apart Together』が上映された。

 同映画は、1949年に毛沢東の軍勢から離脱し台湾へと逃れ、数十年後に生涯の恋人と結ばれる兵士を描いたもの。最高賞である金熊(Golden Bear)賞を競うコンペティション部門に出品された20作品の1つだ。

 同部門には、約30年前の少女淫行事件にからみスイス当局に身柄を拘束された映画監督ロマン・ポランスキー(Roman Polanski)氏の最新作『ザ・ゴースト・ライター(The Ghost Writer)』も出品され、一部で物議を醸している。同監督は現在は保釈され、別荘で軟禁状態に置かれている。

 コンペ部門外では、マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)監督、レオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)主演のスリラー映画『シャッター アイランド(Shutter Island)』などが注目されている。

 日本からは、コンペ部門に若松孝二(Koji Wakamatsu)監督の『キャタピラー』が出品されている。映画祭を締めくくるクロージング作品には、山田洋次(Yoji Yamada)監督の『おとうと』が上映される。

 審査委員長は、ドイツ人映画監督ヴェルナー・ヘルツォーク(Werner Herzog)。審査員は、オスカー女優レニー・ゼルウィガー(Renee Zellweger)、中国人女優の余男(Yu Nan)、イタリア人映画監督フランチェスカ・コメンチーニ(Francesca Comencini)、ソマリア人作家ヌルディン・ファラー(Nuruddin Farah)、ドイツ人女優コーネリア・フロベス(Cornelia Froboess)、スペイン人映画プロデューサーのホセ・マリア・モラレス(Jose Maria Morales)。

 授賞式は20日に行われる。(c)AFP/Deborah Cole


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