【12月12日 AFP】22世紀の地球から遠く離れた星を舞台にしたジェームズ・キャメロン(James Cameron)監督の最新作『アバター(Avatar)』のプレミア上映が10日、英ロンドン(London)で行われ、キャメロン監督は本作について、人類の地球の扱い方を象徴した作品だと語った。

 プレミア上映には同監督のほか、シガーニー・ウィーヴァー(Sigourney Weaver)、サム・ワーシントン(Sam Worthington)、ゾーイ・サルダナ(Zoe Saldana)、スティーヴン・ラング(Stephen Lang)ら出演俳優陣が姿を見せた。

『アバター』は地球から遠く離れた星「パンドラ(Pandora)」を舞台に、希少な鉱物をめぐる先住民と人間の衝突を描くSFアクション。

「多くのことを象徴していると思う。極端に政治的に描くのではなく、自然界を人類がどう扱っているかを比喩的に表現した」とキャメロン監督は本作をふり返る。

「人類には特権意識がある。われわれは偉大で、銃や技術、頭脳を持っているから、地球上のすべてのものはわれわれのものだといった意識だ」と監督は指摘し、「真実を学び、地球に暮らす生命体の自然サイクルと共存する道を模索しなければ、われわれの進む道は厳しいものとなるだろう」と語った。

 キャメロン監督は本作の構想を15年前に思いつき、CGや3D技術を駆使し、製作に4年を費やして作り上げた。1997年に公開され、アカデミー賞を11部門で獲得した『タイタニック(Titanic)』以来の大作だ。

 現在の心境は「とても満足している。映画が完成し、とうとう公開にこぎ着けたことでほっとしている。ようやくわたしの手を離れたという思いだ」と監督は語った。(c)AFP