【7月6日 AFP】大ヒットシリーズ第6作『ハリー・ポッターと謎のプリンス(Harry Potter and the Half-Blood Prince)』がいよいよ7日、ロンドン(London)でワールドプレミアを迎える。日本では15日に公開される。

 当初は前年11月に公開される予定だった同作品だが、毎年夏に公開される作品が良い興行成績を残すため、今年の7月に延期された。

 この公開延期にはがっかりしたハリポタファンだったが、7作目『ハリー・ポッターと死の秘宝(Harry Potter and the Deathly Hallows)』の映画が前後編に分けて制作・公開されるというニュースには喜んだ。最後の最後までハリポタの世界を堪能したいのだ。後編は2011年の公開が予定されている。

 ハリー役のダニエル・ラドクリフ(Daniel Radcliffe)、ハーマイオニー・グレンジャー(Hermione Granger)役のエマ・ワトソン(Emma Watson)、ロン・ウィーズリー(Ron Weasley)役のルパート・グリント(Rupert Grint)が2年ぶりに顔をそろえるが、子どものような無邪気さは過去の物となってしまったようだ。

■第6作のストーリーは?

 ホグワーツ魔法学校に巨大な悪の力が忍び寄る。ヴォルデモート卿(Lord Voldemort)の防御を解く手がかりを見つけるため、以前学校にいたことのあるホラス・スラグホーン(Horace Slughorn)が戻ってくる。スラグホーンを演じるのは、今回がシリーズ初登場となるオスカー俳優ジム・ブロードベント(Jim Broadbent)。

 しかし、最後の闘いを前に、生徒は各自の恋愛で浮き足立ってしまう。

 ハリーは5作目『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(Harry Potter and the Order of the Phoenix)』でファーストキスを体験したが、今作でロンの妹ジニー(Ginny)との関係が深まっていく。

 一方、ハーマイオニーに思いを寄せられるロンだが、ラベンダー・ブラウン(Lavender Brown)からも熱烈なアタックを受ける。

■キャラクターとともに成長する俳優たち

 キャラクターが成長するように、俳優たちも映画を離れると大人の顔を見せるようになった。

 第1作の撮影当時11歳だったラドクリフは、23日で20歳を迎える。ニューヨーク(New York)とロンドン(London)で公演した舞台『エクウス(Equus)』では全裸を披露し、良い子のイメージを一掃した。

 第1作当時10歳だったワトソンは今や19歳。優等生ハーマイオニーを演じるためのださい服や髪型を取り払い、英国のブランド「バーバリー(Burberry)」のキャンペーンモデルに起用された。

 グリントは新型インフルエンザに感染したと報じられたが、7日のプレミアには登場する予定だ。

 米芸能情報誌ハリウッド・リポーター(Hollywood Reporter)のロンドン特派員スチュアート・ケンプ(Stuart Kemp)氏は、「ハリー・ポッター」シリーズは史上最も成功したシリーズの1つだと語る。

「シリーズが終了すれば、英国の映画界にとって興行的にも雇用の面でも非常に大きな損失になるだろう。多くの人がシリーズに関わっており、終了すれば彼らは職を失うことになる」(c)AFP/Guy Jackson