【3月2日 AFP】インド・ムンバイ(Mumbai)出身の英国人作家サルマン・ラシュディ(Salman Rushdie)氏が2月28日付けの英ガーディアン(Guardian)紙で、アカデミー賞8冠に輝いた『スラムドッグ$ミリオネア(Slumdog Millionaire)』を「ばかげた空想物語だ」と批判した。

「明らかにばかげた空想話だ。悪いタイトルを付けられたおとぎ話だ」――ラシュディ氏の批判の矛先は、原作となったインド人作家ヴィカス・スワラップ(Vikas Swarup)の小説『ぼくと1ルピーの神様(Q and A)』にも向けられた。

「金目当ての陳腐な作品で、まったく信じられないプロットだ。映画制作者たちがそのプロットを忠実に守り、『スラムドッグ$ミリオネア』という奇妙なタイトルを付けた。その結果、映画まで途方もない内容になってしまった」

 ラシュディ氏は次のように論評を締めくくった。「最悪の作品に行き当たった。今後は、より良い映画、ミュージカル、時代がわれわれを待っていると期待しよう」(c)AFP