【9月20日 AFP】スイスで半引退生活を送っている仏映画監督、ジャン・リュック・ゴダール(Jean-Luc Godard、78)が、10月にオーストリア・ウィーン(Vienna)で開催される国際映画祭の宣伝映像を手掛けることになった。

 この映画祭は10月17日から29日にかけて開催される。映画祭ディレクターによれば、9月半ばからオーストリア国内の映画館でこの映像が上映される。このディレクターはオーストリア誌「Profile」に、10年かけてゴダール監督を説得し、今回やっと参加してもらえることになったと語っている。

A Catastrophe(大惨事)」と題された63秒のこの映像には、ロシアのセルゲイ・M・エイゼンシュテイン(Sergei M. Eisenstein)監督の映画『戦艦ポチョムキン(Battleship Potemkin)』の一部シーンも含まれている。

 ゴダール監督はフランスで誕生した映画運動「ヌーヴェル・ヴァーグ(Nouvelle Vague)」を代表する人物。ジャン・ポール・ベルモンド(Jean-Paul Belmondo)とジーン・セバーグ(Jean Seberg)が出演した監督の『勝手にしやがれ(Breathless)』は、ヌーヴェル・ヴァーグの草分け的な作品として知られている。ゴダール監督はその後も、『軽蔑(Contempt)』『気狂いピエロ(Pierrot le Fou)』『彼女について私が知っている二、三の事柄(Two or Three Things I Know About Her)』などの作品を生み出し、映画監督としての地位を確固たるものにした。(c)AFP