【1月29日 AFP】J・R・R・トールキン(J.R.R Tolkien)の小説『ホビットの冒険(The Hobbit, or There and Back Again)』が、『パンズ・ラビリンス(Pan's Labyrinth)』の ギレルモ・デル・トロ(Guillermo Del Toro)監督により映画化される可能性が出てきた。エンターテイメント情報誌ハリウッド・リポーター(Hollywood Reporter)が28日、同監督が交渉に入ったと報じている。

 『ホビットの冒険』は前・後編の2本の作品になる見通し。2009年に撮影がスタートし、公開はそれぞれ2010年、2011年になる予定だ。トールキンの「ロード・オブ・ザ・リング(Lord of the Rings)」3部作が全世界で大ヒットして以降、『ホビットの冒険』は最も映画化が期待されていた作品のひとつ。「ロード・オブ・ザ・リング」で監督を務めたピーター・ジャクソン(Peter Jackson)は、今回は制作総指揮として参加するという。

 ハリウッド・リポーターは、デル・トロ監督について「原作に深い愛情を持ち、ファンタジー映画の作り方を熟知している」と評し、同監督は今回の映画化にふさわしい人物だとしている。

 中つ国を舞台にした『ホビットの冒険』は、「ロード・オブ・ザ・リング」の原作『指輪物語』のプロローグとされている。ホビット族のビルボ・バギンズ(Bilbo Baggins)が、魔法使いのガンダルフ(Gandalf)や13人のドワーフとともに、竜のスマウグ(Smaug)が宝を集めている「はなれ山(Lonely Mountain)」を目指して旅をする物語。『指輪物語』で登場する力の指輪を、バギンズが手に入れる場面も登場する。アニメ版は1977年に米国で公開され、俳優/監督のジョン・ヒューストン(John Huston)がガンダルフの声を演じていた。(c)AFP