【6月11日 AFP】アフリカ映画の先駆者の1人といわれるセネガル人映画監督のウスマン・センベーヌ(Ousmane Sembene)がダカールの自宅で亡くなったことが10日、友人や家族の話で明らかになった。享年84。センベーヌは12月から病気を患っていたという。

 1923年にカザマンス(Casamance)地方南部の街で漁師を営む家庭に生まれたセンベーヌは、1963年に貧しい手押し車運転手を描いた白黒短編映画『ボロム・サレット(Borom sarret)』で監督としてのキャリアをスタートさせた。合計で10作品あまりの映画を製作し、センベーヌ初の長編映画『The Black Girl from...』は、アフリカ初の長編作とされている。

 センベーヌは1968年と1988年にヴェネチア国際映画祭(Venice International Film Festival)で賞を2度受賞。多作家でもあったセンベーヌは、2年に1度ワガドゥグ(Ouagadougou)で開催される「汎アフリカ映画テレビ祭(Panafrican Film and Television Festival of Ouagadougou、通称:FESPACO)」の共同制作者でもあった。(c)AFP