【ロサンゼルス/米国 11日 AFP】怪物一家が主役のテレビ番組「マンスターズ(The Munsters)」などに出演した女優のイヴォンヌ・デ・カーロ(Yvonne de Carlo)が8日に亡くなったことが、住んでいた映画・テレビ基金(Motion Picture & Television FundMPTF)のウッドランドヒルズにある老人ホームにより伝えられた。享年84歳。

 40年代から映画女優として活動していたデ・カーロは、セシル・B・デミル(Cecil B. DeMille)監督による1956年の歴史映画「十戒(The Ten Commandments)」でモーゼの妻役を演じ、一躍その名が知れ渡るようになった。しかし、彼女の最も印象的な役柄はやはり、「マンスターズ」のリリー・マンスター(Lily Munster)役だろう。1964年から1966年に渡りCBSで放送された同コメディドラマでデ・カーロが演じた妖艶なヴァンパイア役は、多くの人々の心に残った。

 1941年「Harvard Here I Come!」で映画デビューを飾ったデ・カーロは100本近くの映画に出演した。その他の印象的な役どころは、「裏切りの街角(Criss Cross)」での俳優バート・ランカスター(Burt Lancaster)の相手役など。70年代80年代には「House of Shadows」や「アメリカン・ゴシック(American Gothic)」低予算のホラー映画に多く出演した。写真はラウール・ウォルシュ(Raoul Walsh)監督の1957年の映画「南部の反逆者(Band of Angels)」でクラーク・ゲーブル(Clark Gable、左)と共演するイヴォンヌ・デ・カーロ。(c)AFP