【8月16日 AFP】米ワシントンのスミソニアン・アメリカ美術館(Smithsonian American Art Museum)が、故アーヴィング・ペン(Irving Penn)の作品を新たに100点追加して展示すると発表した。

 追加作品の中には1930年代や40年代の貴重なストリート写真や戦後のヨーロッパの写真、ファッション写真やポートレートなども含まれており、そのほとんどが未発表だ。これらの写真は、ペンの遺産を監督するアーヴィング・ペン財団(IrvingPenn Foundation)から寄贈された。同美術館のディレクター、エリザベス・ブラウン(Elizabeth Broun)氏は、新たに加わる写真によって所蔵作品に「幅と奥深さが出る」とコメントしている。

 ペンの作品の中では珍しいストリート写真は、1941年、彼がメキシコに向かうためアメリカ南部を横断していた際に撮影したものだ。ペンの息子でアーヴィング・ペン財団の理事長、トム・ペン(Tom Penn)氏はAFPに「ストリート写真には非常に驚きました。中には夢かと思うほどすばらしいものもあります」と語った。

 スミソニアン博物館が本格的に写真の収集に乗り出したのは30年前だ。現在の展示品はアンティークの銀板写真から、最先端のデジタル映像まで多岐にわたる。2009年10月に92歳で亡くなる前にペン本人から、61点の作品が同美術館に寄贈され、もう60点を国立肖像画美術館(National Portrait Gallery)に寄贈している。(c)AFP