2007年9月16日、ロンドン市内で発表されたジュリアン・マクドナルド(Julien Macdonald)の08年春夏コレクション。(c)AFP/Leon Neal
【ロンドン 27日 AFP 】9月15日から6日間にわたって開催された、08年春夏ロンドン・コレクションが幕を閉じた。今回は、マシュー・ウィリアムソン(Matthew Williamson)やルエラ(Luella)が久しぶりに発表の場をロンドンへと戻し、英国出身モデルたちの多く登場するなど大きな盛り上がりをみせた。
■中堅実力派のカムバック
ロンドンで誕生し飛躍的に名が売れてしまった実力派デザイナーらがパリやニューヨークに活動の場を変えてしまう、という問題は未だ残っている。しかし、英国ファッション協会のディレクター、ヒラリー・リヴァ(Hilary Riva)氏は「これからのロンドンでは、他にはない程の素晴らしいショーが見られると思う」と語る。
今回、トップショップ(Topshop)やH&Mなどのアパレル大手とコラボを行い爆発的ヒットを生んだステラ・マッカートニー(Stella McCartney)は、アディダス・バイ・ステラ・マッカートニー(adidas by Stella McCartney)として、ロンドン・コレクションに参加。
ニューヨークに発表の場を移していたルエラ・バートリー(Luella Bartley)やマシュー・ウィリアムソンなどの中堅層も今シーズンはロンドンを盛り上げた。
■若手の活躍
クリストファー・ケイン(Christopher Kane)やガレス・ピュー(Gareth Pugh)ら、高い評価を得ている若手デザイナーの会場には、各国から多くのジャーナリストやバイヤーが訪れた。
「ロンドン・コレクションは、新人デザイナーにチャンスを与える場、新たなビッグデザイナーが誕生する場なのです」と、英デイリー・テレグラフ(Daily Telegraph)紙のヒラリー・アレクサンダー(Hilary Alexander)は語る。
「ロンドンを他のコレクションのように変えてしまったらつまらなくなる。ロンドンのおもしろいところは、デザイナーが皆賭けにでる、というところ。毎回予想外のショーばかりでとても見応えがある」
■ビジネスは発展途上
しかし、フランスやイタリアのように多くのビッグメゾンが新作を発表するファッション大国と比較すると、まだまだロンドンは弱いとの評論家の批判もある
すべてのショーを見終わった関係者は「ロンドンのブランドは創造力に大変優れているが、ビジネスにおいては未だ発展途上。今後は国際競合力を強化する必要がある」とコメントした。
英国ファッション協会(The British Fashion Council)のメンバーは、「よかった。けど、もっとよい物は作れた。様々なことが、この国のファッション業界の停滞の要因になっていると思う。全体的にもっと効率的なアクションを起こすべき。ファッションは、まだ国の経済成長に貢献できていない」と語った。
マークス・アンド・スペンサー(Marks and Spencer)の最高経営責任者兼英国ファッション協会(The British Fashion Council)会長のスチュアート・ローズ(Stuart Rose)氏もその考えに同意する。
「パリやミラノとの違いは、フランスやイタリアではファッションが真剣に取り挙げられてるという事だ。国としてファッションビジネスを支援する土台が出来上がっている。それに比べると、ロンドンは、まるで新人デザイナーのためにある発表場で、ビジネスの場とはかけ離れているね」
■デザイナーズブランドに伸び
一方で「ロンドンは今成長過程にある」という声もある。調査によると、04年にはデザイナーズブランドの総売上 が18億ポンド(約4210億円)にまで上がった。アパレル、靴、テキスタイルなどを含むファッションビジネス総合では、年間で100億ポンド(2兆3400億円)もの利益をもたらし、業界全体では約38万人が働いている。
ロンドン開発公社(London Development Agency)は、「デザイナーズブランド事業はここ10年間で毎年4%もの伸び率を見せている。今後成長していく可能性を充分に持っている」と確信している。(c)AFP

