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08年春夏パリ・コレクション>コレクション速報第8弾

  • 2007年10月08日 13:30 発信地:フランス
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2007年10月7日、パリ市内で発表されたルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)の08年春夏コレクション。(c)AFP/PIERRE VERDY

【パリ 8日 上間常正】08年春夏パリ・コレクションは7日に最終日を迎え、ルイ・ヴィトンやランバン、ミュウミュウなど11ブランドのショーが開かれて閉幕した。パリではナチュラルなスタイルを中心に、今回はデザイナーの時代への思いがより深く伝わるコレクションが多かった。

■ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON

今季の事実上のトリを飾ったルイ・ヴィトンのショーは、ルーブルの中庭クール・カレに作られた特設テントで開かれた。今回のコレクションは、米国のモダンアートの写真家リチャード・プリンスとのコラボレーションだという。テントの外壁や天井には彼の作品パネルが前面に張り巡らされていた。その多くには現代の世界の各都市の状況へのコメントが書かれている。その中の「東京の若者のセックスは世界で一番ワイルド」というのには笑えた。

 前シーズンのフランドル絵画風のクラシックなスタイルとは一変し、今回は現代アメリカのポップアートのテーストを前面にした服が並んだ。形は取りたてて新奇ではないが、プラスチック感覚の透明素材とオーガンディやシフォンとの組み合わせ、またあえて深みのない色の使い方に、ファッションの正統エレガンスとは全く異なるセンスが感じられた。

 こうした透明で平面的な感覚は、素材のディテールやエレガントなバランス感にこだわってきたこれまでのヴィトンの服とはかなり趣が違うものになった。マーケティング面での米国シフトということに関係している面があるのかもしれないが、この新作がルイ・ヴィトンの服の新しい方向性としてどこまで受け入れられるのだろうか。

  • ルイ・ヴィトン<写真>
  • ルイ・ヴィトン<動画>

    ■ランバン(LANVIN

     今シーズンのランバンは、風をはらむような軽くて、楽しげな服だった。ドレスもコートもドレープやプリーツがたっぷりと施され、吟味された超薄の素材がゆったりと揺れた。サテンの白いシャツも揺れながらゆったりとした輝きを見せた。どの服も形はクラシックでスーツなども登場したが、素材が軽やかなためノスタルジックなのに古さを感じさせなかった。

     会場は素朴なイルミネーションが飾られ、ショーが終わるとごくシンプルな花火がいくつも線香花火のような素朴な光を放った。心温まるような楽しさがあって、着やすそうなきれいな服が並んだショーだった。非常に知的なのに心優しくて素朴に見える、デザイナーのアルベール・エルバス自身にそっくりのコレクションに見えた。
  • ランバン<動画>

    ■ニナ・リッチ(NINA RICCI

     オリヴィエ・テイスケンス(Olivier Theyskens)がデザインし2シーズン目のニナ・リッチも、今回はテーストが大きく変わった。アメリカ先住民や、または草原や深い森の部族をイメージさせるような服のスタイルと自然色の服が並んだ。

     ドレープをきかせたドレスは、先シーズンのようなギリシア・ローマ風でもヨーロッパの宮廷風でもなく、部族の誇り高い女王の衣装を思わせる。ドレスの上に羽織るジャケットや一枚布のショールも、装飾のためではなくて、活動的でどんな気候の変化にも耐える実用性を備えているようにも見える。

     モデルの髪には、褪せた感じの鳥の羽が付けられていた。今回のコレクションには、もう滅びてしまったりまたは滅びようとしたりしている部族の悲しみや誇りのようなもの、そうした感覚へのデザイナーの思いが表現されているような気がした。

     このブランドのエレガントな持ち味とはかなり異なる服をあえて作ったデザイナーの心意気を評価したい。
  • ニナ・リッチ<写真>
  • ニナ・リッチ<動画>

    ■ミュウミュウ(MIU MIU

     ミラノで発表されたプラダ(PRADA)のファンタジーに富んだナチュラルスタイルとは一見まったく異なる形だが、ミュウミュウも緊張感に富んだベストコレクションともいうべき力作だった。テーマは、「現代パフォーマンスのミクスチャー」だという。

     会場には大きな縦型パネルが並べられ、そこにビデオ映像が映し出されていた。バレエや歌舞伎、相撲、または毛沢東語録を読む水泳選手など、いずれも身体を使うさまざまな表現や活動の様子がコラージュされていた。登場した服はバレリーナの衣装のような超ミニドレスにブルマーに似たボリュームとプリーツのマイクロパンツなど。今シーズンに多く見られるドレープやフリルを全く使わないシャープな造形が光った。

     このコレクションはポップなミックス感覚にあふれているが、このミックスには異なる時代の身体表現を、歴史を超えてミックスしてしまった新しさが感じられた。プラダでは、自然のもつファンタジックな力が表現されたが、ミュウミュウでは自然の一部としての体の動きへの強い関心がテーマになった。環境の現状への深い危機感という面ではどちらも共通しているのかもしれない。 (c)MODE PRESS
  • ミュウ ミュウ<写真>

    関連情報
  • AFPBB News編集長・上間常正ブログ「パリコレ最終日を振り返る」
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