【ミラノ 1日 上間常正】08年春夏ミラノ・コレクションでマックスマーラ(MaxMara)は9月27日、日本や中国の服の形や図柄を大胆に取り入れた新作を発表した。紳士用のテーラード仕立てのジャケットやトレンチコートが、アジア風のテーストを媒介にしてフェミニンで現代的な服に変化した独特なコレクションとなった。

 黒の中国風のたて襟のジャケットとパンツ、ピンクのサテンのシャツジャケットと黒レザーのナローパンツ。50年代の香港を舞台にしたアメリカ映画のヒロインが着ていたようなスーツも登場した。透明な素材をラッピングしたり、帯のようなベルトでアクセントを付けたりするのは和服の手法だ。

 日本と中国のテーストをアジア風と解釈して入り混じらせると、たいていは奇妙な東洋趣味に終わって失敗する。しかし、今回のマックスマーラの新作は、それを巧みに避けて、涼しげでモダンな服になった。(c)MODE PRESS