【東京 6日 AFP】ファーストリテイリング(Fast Retailing)は5日、米アパレル大手ジョーンズ・アパレル・グループ(Jones Apparel Group)傘下のバーニーズ・ニューヨーク(Barneys New York)買収額を9億ドル(約1060億円)から9億5000万ドル(約1117億円)に引き上げた。

 これは、同日ドバイ(Dubai)の国営投資会社イスティスマル(Istithmar)がバーニーズ・ニューヨーク買収額を9億ドル(約1060億円)に引き上げたことに対抗してのこと。

■2営業日間に決着なるか

 ジョーンズ・アパレル・グループは「ファーストリテイリングからの提案を取締役会が支援しており、それを受け入れる意向にある」とイスティスマルに文書で伝えた。

 6日から2営業日の間に、イスティスマル側が再度買収額を引き上げなければ、ファーストリテイリングへの売却は決定する。この際、ジョーンズ・アパレル・グループはイスティスマルと6月に結んだ契約を破棄することになるため、2270万ドル(約27億円)の契約解除金を支払わなければいけない。

■繰り返される買収額引き上げ

 今年6月に、ジョーンズ・アパレルはイスティスマルと8億2500万ドルでバーニーズを売却すると合意。その2週間後、ファーストリテイリングがジョーンズ・アパレルに、9億ドルの買収価格提示を提示。これに対し、イスティスマルが買収額を9億ドルに引き上げたばかりだった。(c)AFP