【ジュネーブ/スイス 17日 AFP】映画『大脱走(The Great Escape)』の舞台となった第2次世界大戦中のドイツ軍の収容所で、捕虜となっていた連合軍兵士が通信販売で購入した腕時計2点が13-14日、ジュネーブでオークションに出品された。しかし、いずれも最低競売価格に達せず、入札は成立しなかった。
■「歴史的価値」を重視した最低価格が競売不成立の原因
時計専門オークションハウス、アンティコルム(Antiquorum)によると、今回出品された「ロレックス(Rolex)」の腕時計は、第二次世界大戦中の1940年代にドイツ空軍管轄下の第3捕虜収容所(Stalag Luft III) に身柄を拘束されていた英国陸軍伍長とカナダ空軍少佐がメーカーから購入したもの。
それぞれ匿名のオーストラリア人とイタリア人コレクターから出品され、高額の方は推定20万スイスフラン(約2,000万円)と見積もられていた。しかし、歴史的価値よりも実質的価値が優先されたことから、競売成立にはいたらなかった。「入札者は見つかりませんでした。最低競売価格の設定はきわめて高いものでした」とアンティコルム関係者。
■時計の実質的価値>背景の歴史的価値
今回のオークションでは計696点が落札され、総額で1500万ドル(約18億円)の利益を上げた。世界に2点しか現存しないといわれる「パテック・フィリップ(Patek Philippe)」の金の懐中時計が最高落札価格に。北米のコレクターが台湾人バイヤーとの激しい競り合いの末、92万8,900スイスフラン(約9,170万円)で落札された。
推定13万スイスフラン(約1,300万円)以上と言われたフランクリン・ルーズベルト(Franklin Roosevelt)元米国大統領が所有の懐中時計も競売が成立しなかった。チャーリー・チャップリン(Charlie Chaplin)が所有していた腕時計は、2万60スイスフラン(約1980万円)と予想よりも安値での落札となった。
写真は、今回競売不成立となったロレックス(Rolex)の時計。(2007年5月14日撮影)。(c)AFP/FABRICE COFFRINI
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