【ストックホルム/スウェーデン 13日 AFP】スウェーデン発の国際的家具ブランド「IKEA」とファッションブランド「H&M」は、過去60年間にわたり非常に類似した戦略の元、多くの雇用と利益の蓄積で、その成功を確固たるものにしている。
■IKEAとH&Mの類似点とは
同2大企業のスポークスマンであるシャルロット・リングレンさんとジェニー・タッパーさんはIKEAとH&Mの類似点を次のように指摘した。IKEAの創始者イングバー・カンプラッドさんとH&Mのアーリン・パーソンさんは昔からの友人同士で日常的に多くのやり取りが両社間で行われているとタッパーさんは語る。
1943年と1947年に創業された両社は、多くの消費者を魅了するために安価な商品を展開するという、いたってシンプルな方針の戦略を掲げた。
「ショッピングは、貧しい人にでもお金持ちと同じ喜びを与えることができる」とパーソンさん。そのために、ブランドは市場調査、広告に予算を惜しまず、一流デザイナーを起用し、ブランドのイメージのためにはマドンナのような大物スターを登用してきた。
■綿密なマーケティングの上に
アナリストのラスムス・アンベルグ氏は、IKEAとH&Mは消費者がどこにいて、何を彼らが欲しているかを正確につかんでいると指摘する。またアンベルグ氏は、この企業が主要都市に店を構えても決して買収されない強みがあることを強調した。
彼らは常に誰が消費者であるかを捉え、その消費者のライフスタイルや衣服のスタイルを調査している。
その他の共通点は、世界的なビジネス戦略の広がりである。
この経営者たちは、各国で既に一人勝ちであることは周知の事実である。IKEAは、44か国で10万4千人を雇い、24か国に212の店舗を持つ。一方H&Mは24か国で50万人を雇い1264店舗を展開している。
現在IKEAはロシア、中国、日本に進出しており、将来において大きな市場になると確信している。インドも、興味深い市場と考えられているが、外国企業に対する厳しい規制があるため、開店時期は未定だ。
■さらに拡大し続ける2大企業
来年度に向け、IKEAは更に20店舗の出店と1万人の雇用を計画しており、H&Mもさらに150店舗の展開を予定している。店舗の立地条件も決まっており、IKEAは高速道路の分岐点、H&Mは商業中心地を選んでいる。
経営面においてもこの2社には、共通する点がみられる。
創業者は家族経営からスタートした。従業員は的を絞った目標に責任をもち、利潤分配方式をとっている。会社全体に発言の自由が浸透しているのも特徴。スウェーデンの厳格さを持ちながらフラットな企業形態が業績に影響していると見られている。
スウェーデンの貧しい地方スモランドに生まれた80歳のイングバー・カンプラッドさんは1986年に引退したものの、現在も財団を通して指揮を行っている。
IKEAは2006年度173億ユーロ(約2兆5950億円)の売上を達成し、5~6年後には2倍になる予想だ。今年9月までに196億ユーロ(約2兆9400億円)の売上で、今年、10.1%の成長率が見込まれる。
■唯一の相違点とは
唯一の相違点は、1974年以来、H&Mがストックホルム株式市場に上場しているのに対して、IKEAは正反対に個人経営を続けていることだ。IKEAはオランダの財団法人スティヒティング・インカ・ファウンデーションが親会社となっている。1999年からはアンダッシュ・ダルヴッグが同グループの社長に就任した。
写真は、H&Mのロルフ・エリクソン(Rolf Erikssen)CEO(2006年9月27日撮影)。(c)AFP/KERSTIN CARLSSON
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