【3月4日 AFP】映画俳優のジャッキー・チェン(Jackie Chan)氏(58)が3日、北京(Beijing)で開幕した中国全国政治協商会議(Chinese People's Political Consultative ConferenceCPPCC)に委員として出席した。

 国政助言機関である同会議に出席する約2000人の委員にはチェン氏のほか、2012年にノーベル文学賞を受賞した莫言(Mo Yan)氏や、米プロバスケットボール(NBA)の元スター選手、姚明(Yao Ming、ヤオ・ミン)氏ら多数の著名人らも名を連ねた。注目度の高い著名人を委員に起用することで、共産党がいわゆる「ソフトパワー」を強めようとしているのではないかと専門家は分析している。

 ただ、チェン氏の故郷・香港(Hong Kong)では、会議への出席に対して強い批判も出ている。

 チェン氏は2012年12月、香港での抗議デモを規制するべきと発言したことで大きな反発を招いた。2009年にも、政財界人の会合で「中国国民は統制される必要がある」と述べ、批判の的となっている。

 天安門広場(Tiananmen Square)で報道陣に取り囲まれたチェン氏は、「今は時間がない」が「とても満足している」とだけコメントし、あわただしくバスに乗り込んだ。(c)AFP