【12月13日 AFP】米人気アニメシリーズ『ザ・シンプソンズ(The Simpsons)』が17日、放送開始20周年を迎える。

 20年にわたり世界各国数百万人のファンに笑いと一種の「テレビセラピー」を提供してきた同シリーズは、米国中産階級の一家を主人公としたアニメ。ホーマー(Homer)、妻のマージ(Maggie)、息子のバートと(Bart)娘のリサ(Lisa)、マギー(Maggie)の5人が皮肉に満ちたエピソードを繰り広げる。

 架空の街スプリングフィールド(Springfield)で暮らすシンプソンズ一家が米国のテレビに初めて登場したのは1989年12月17日のこと。シリーズ第1回目の作品は、30分間のクリスマス特別番組だった。1990年1月14日からレギュラー番組としてスタート。現在米国では、最も長期間放映されているコメディ・ドラマ、そして最長寿アニメ番組となっており、過去に数々の賞を受賞した。

■制作者の予想を超える大成功

 同番組が大成功を収めたことに原作者のマット・グローニング(Matt Groening)氏や製作総指揮のアル・ジーン(Al Jean) 氏でさえ驚いたという。「成功するとは思っていたが、これほど長期の大成功を収めて、世界的現象になるとは思ってもなかった」とグローニングは以前、話していた。

 番組ではこれまで、多くの実在有名人を取り上げて風刺的に描いており、最近ではニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領と元スーパーモデルのカーラ・ブルーニ(Carla Bruni)大統領夫人も登場。強烈なパロディが繰り広げられたが、本人たちの同意は得られていなかった模様だ。

 一方、トニー・ブレア(Tony Blair)前英首相やFOXネットワークの所有者であるルパート・マードック(Rupert Murdoch)氏が本人役で声優としてゲスト出演した際は、軽い冗談程度で済んでいた。

 テレビ界で伝説的とも言われる成功をおさめたザ・シンプソンズは、世界各地で45の言語に吹き替えられて放映されている。(c)AFP/Paula Bustamante