【7月15日日 AFP】(一部訂正)世界中のハリーポッター(Harry Potter)ファンは、ベストセラーシリーズ最終巻の発売を21日に控え、ハリーの運命を知るその日を心待ちにしている。

多くの期待を得て、最終巻となる『ハリー・ポッターと死の秘宝(仮題)(原題:Harry Potter and the Deathly Hallows)』は発売日の深夜から英国を含む世界中で飛ぶように売れるだろうと予想されている。

「今後20年、もしくはそれ以上に、このハリーポッターシリーズ以上の驚異的な世界的人気を目にすることはないだろう。」とアマゾンUK書籍部門(Amazon.co.uk. Bookshops)のChristopher North部長は語った。

ハリーが死ぬかどうかとういうファンの憶測の渦中にいる著者J・K・ローリング(J.K.Rowling)さんに対するファンの要求を満たすため、書店は沈黙を通した。前巻では秘密を残しており、ローリングさんは、登場人物の内2人が死ぬことを明らかにしている。

しかし、ハリーの死でファンが悲嘆に暮れることも予想されるため、書籍小売大手「ウォーターストーンズ(Waterstone’s)」は、落ち込んだファンを元気付けるためのヘルプライン設置を計画している。映画の最新作のキャストさえも心配しながら発売を待っている。

ハリー役を演じるダニエル・ラドクリフ(Daniel Radcliffe、17)は予想について「ローリングさんは、わたしたちの予想や想像をはるかに超えた、さらにおもしろくて興奮するものにしているだろう」と控えめに語った。

前作の第6巻はこれまでに64か国語に翻訳され、世界中で合計3億2500万冊を売り上げた。また映画最新作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(Harry Potter and the Order of the Phoenix)』は前週、過去最高の興行収入を記録した。フロリダ、オーランド(Orlando)のテーマパーク「ハリーポッターの魔法の世界(The Wizarding World of Harry Potter)」は2009年の終わり頃のオープンを予定している。

1997年の初版『ハリー・ポッターと賢者の石(Harry Potter and the Philosopher's Stone)』から合わせて、ローリングさんは1億円の収入を得ていると予想され、最終巻はこの記録さえ上回るとみられている。出版元のブルームズベリー(Bloomsbury)によると、前月の輸出注文が、前作の第6巻『ハリー・ポッターと謎のプリンス(Harry Potter and the Half-Blood Prince)』より、17%も上回っているという。インターネット通販Amazonでは、映画『スター・ウォーズ(Star Wars)』3部作DVDと同様に、常に6つのベストセラーリストのトップ10入りをしている。

前週、ポッターブランドの強みが映画の最新作の米興行成績で顕わになった。最新作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(Harry Potter and the Order of the Phoenix)』は、北米映画の公開の週半ばの興行収入で最高額である4480万円ドルを公開初日に記録した。

そして今、世界は小説最終巻とハリーの最後の呪文を注目している。ハリーの死への世界的関心を目の当たりにし、ローリングさんは前週、ハリー・ポッターの続編を書くことを否定したことによってその回答の手がかりを示した。

 インターネットキャンペーン「Save Harry」は、本の発売日までに100万人の署名を目指しており、同キャンペーンについてローリングさんは英国放送協会(BBC)に対して「絶対にないとは言わない」、「いつも絶対とは言わないと言ってきた」、「私が他の本を書かないとは言えない、10年先のことなんてわからないでしょう、でもそれはあり得ないと思うけどね」と語った。(c)AFP/Prashant Rao