【9月24日 AFP】カナダの携帯情報端末大手ブラックベリー(BlackBerry)は23日、企業連合による約47億ドル(約4650億円)での買収に合意したことを発表した。

 ブラックベリーは声明で、「フェアファクス・ファイナンシャル・ホールディングス(Fairfax Financial Holdings)を中心とした企業連合が、株式の適正評価額に応じて買収するとの意向協定文書に署名した」と発表した。企業連合は、株式の非公開化を目指しているという。
 資産家のプレム・ワトサ(Prem Watsa)氏が最高経営責任者を務めるカナダのフェアファクスは、ブラックベリーの最大の株主。既に同社株式約10%を保有している。ワトサ氏は、8月にブラックベリーが身売りの意向を発表した時点で同社役員から退いていた。

 正式な契約締結は、株式適正評価額を算出した後、11月4日までに発表される見通しだ。ただ連合による資金調達が前提となっているため、ブラックベリーは引き続きより良い条件の身売り先を模索するとしている。
 ブラックベリーはスマートフォン(多機能携帯電話)の草分け的存在で、新たな携帯電話文化の形成に多大なる影響を及ぼした。しかし近年では、多くの利用者が、米アップル(Apple)の「iPhone(アイフォーン)」や、主に米グーグル(Google)の携帯向け基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」を搭載する韓国サムスン電子(Samsung Electronics)製の端末を好む傾向にあった。
 IT専門調査会社IDCによると、ブラックベリーの世界市場シェアは、2013年第2四半期には調査開始以来最低の2.9%にまで落ち込んだ。一方、アンドロイド搭載機のシェアは同80%近くに上ったという。(c)AFP/Michel COMTE