【9月17日 AFP】インドの製薬大手ランバクシー・ラボラトリーズ(Ranbaxy Laboratories)の株価が16日、米食品医薬品局(US Food and Drug AdministrationFDA)による一部製品の輸入停止を嫌気し、一時、35%急落した。

 FDAは13日、インド北部パンジャブ(Punjab)州モハリ(Mohali)にあるランバクシーの工場一か所を対象に、輸入を一時停止する警告を出した。約10年におよぶ米国などによる規制措置と決別しようと苦心する同社にとって新たな障害となっている。同社は2008年に製薬会社大手の第一三共(Daiichi Sankyo)に買収された。

 ランバクシーの広報担当者は、「今のところ米FDAから連絡はなく」、情報を集めているところだと述べた。FDAのウェブサイトでは、「輸入警告」の理由は説明されていない。

 16日のムンバイ市場でのランバクシー株価は一時、前日終値34.99%安の297.25ルピーまで下げた。

 ランバクシーは今年5月、不純物の混ざった抗生物質、抗てんかん薬などの医薬品を販売したとする米側の訴えを認め、5億ドル(約500億円)の和解金支払いに合意した。この不正行為は、「複雑な偽造データと危険な製造方法」を同社が作り出したとする元従業員の内部告発により明らかになった。

 米国は世界最大の医薬品市場で、ランバクシーにとって収益の40%前後を占める重要な市場だ。(c)AFP