【9月12日 AFP】純資産10億ドル(約1000億円)以上の中国人大富豪が初めて300人を超えたことが、11日発表された長者番付で明らかになった。

 高級誌発行と研究所運営を手がける「胡潤百富(Hurun Report)」が発表した調査結果によると、今年の番付で中国一の富豪になったのは不動産開発大手・大連万達集団(Wanda Group)の王健林(Wang Jianlin)会長で、その資産は220億ドル(約2兆2000億円)だった。

 資産10億ドル以上の大富豪は1年前から64人増え、315人に。長者番付1000位までの平均資産は10億4000万ドル(約1040億円)で、5年前の世界的な金融危機の際の4億4000万ドル(約440億円)から2倍以上に増えた。

 一方、これらの富裕層の中にはスキャンダルに見舞われた人々も少なくない。

 四川(Sichuan)省の省都・成都(Chengdu)では、昨年の長者番付トップ10のうち3人が汚職容疑で身柄を拘束されたほか、2人が既に有罪となって服役している。また、資産4億9000万ドル(約490億円)で今年の番付では676位となった徐明(Xu Ming)氏は、公金横領などで起訴された重慶(Chongqing)市の元共産党委員会書記、薄熙来(Bo Xilai)被告に多額の贈賄をしたとして、8月に行われた薄被告の中国史上最大とされる政治汚職裁判で証言台に立った。(c)AFP