【8月21日 AFP】カタールを拠点とする中東衛星テレビ局アルジャジーラ(Al-Jazeera)は20日、米国でニュース専門ケーブルチャンネル「アルジャジーラ・アメリカ(Al Jazeera America)」の放送を開始した。真摯(しんし)な報道と洞察力でライバルのニュースチャンネルに差をつけたいと意気込みを示している。

 1日24時間放送で毎正時に最新ニュースを放送するほか、ニュース、ドキュメンタリー、討論番組を毎日14時間放映する。だが、「アルジャジーラ・アメリカ」の一番の看板は、他のニュースメディアが見過ごしているテーマに関する長編レポート番組だろう。

 定時のニュースのほか、午後5時から夜のゴールデンタイムにかけて放送する目玉番組も用意されている。1時間当たりのCM時間はわずか6分で、他チャンネルの平均15分を大きく下回る。

 暫定最高経営責任者(CEO)のエハブ・シハビ(Ehab Al Shihabi)氏は、米国の視聴者は1度は「アルジャジーラ・アメリカ」にチャンネルを合わせるだろうと期待する。調査によると、アルジャジーラを見ていない人の75%は同チャンネルに否定的であるのに対し、見た人では90%が好意的だという。

 現在は米国内の12支局に850人のスタッフを配置。米国外の70支局も活用し比類のない規模で活動する。米国での本拠地となるニューヨーク(New York)にはペンシルベニア・ステーション(Pennsylvania Station)に大規模なニュース拠点とスタジオを置く。

 一方、ワシントンD.C.(Washington D.C.)でアルジャジーラが使用する米議会議事堂を望むスタジオは、報道とジャーナリズムの博物館「ニュージアム(Newseum)」内にあり、かつては米テレビABCが使用していた。(c)AFP/Rob Lever