【7月15日 AFP】米国防総省の3倍の床面積を誇る「世界最大の建造物」が、中国・成都(Chengdu)に6月末にオープンしている──しかし、人工太陽がまぶしく輝くこの施設を訪れた人々の間での評価は賛否両論となっているようだ。

 6月28日に開業した高さ100メートルの「ニュー・センチュリー・グローバル・センター(New Century Global Centre、新世紀環球中心)」は、豪シドニー(Sydney)のオペラハウス(Opera House)が20棟入るほどの大きさだという。

 関係者によると「単体の建造物としては世界最大」のこの施設は、幅400メートル、奥行き500メートルで、総床面積は170万平方メートル。うち40万平方メートルは商業関連施設が占めるという。その他、会議室やオフィス、大学の関連施設をはじめ、5つ星ホテルやアイマックス(IMAX)シアターもある。

 新世紀環球中心には、波打つ形の屋根が特徴の海洋がテーマのエリアがあり、ここには噴水や広大なウオーター・パーク、人工ビーチなどが設けられている。

 6000人が収容可能な5000平方メートルの人工ビーチでは、水上アクティビティが楽しめる。また「水辺」のプロムナードにはパラソルが立ち並び、シーフードの販売店も軒を連ねる。

 しかし、オープン早々に来場した人たちの評価は割れている。

 中国版ツイッター(Twitter)、マイクロブログサービスの「新浪微博(Sina Weibo)」には、「創造性に欠ける」との意見が投稿されたほか、「なぜ成都に造られるものは全て『グローバル』なのか」と、施設の名称をからかう人もいた。

 一方、インターネット上で「成都の新たなランドマークになる」とコメントした人もおり、中には感銘を受けた人たちもいるもようだ。(c)AFP