【5月31日 AFP】米サンタイムズ・メディア・グループ(Sun-Times Media)は30日、傘下のシカゴ(Chicago)の有力紙シカゴ・サンタイムズ(Chicago Sun-Times)の写真部門の全社員を解雇したと発表した。関係筋によると、今後は記者が自ら記事に添付する写真や動画を撮影するほか、主要記事にはフリーランスの写真家を起用する。また、外部ニュース配信社への依存度を高め、地方紙では写真部を全廃するという。

 米新聞業界は、広告収入の急減やメディアを取り巻く環境の激変に適応できず、経営不振が続いている。発行部数の削減や廃刊が相次ぎ、オンライン版を有料化して収入を増やそうとの動きも広がっている。こうした中でのシカゴ・サンタイムズの写真部廃止のニュースに、業界には衝撃が走っている。

 シカゴ・サンタイムズと傘下地方紙は、30日朝の社内会議で写真部員28人に即日解雇を言い渡したという。手当てなどが支給されたかどうかは不明。解雇されたカメラマンの中には、ピュリツァー賞(Pulitzer Prize )受賞歴のある地元のベテラン報道写真家、ジョン・ホワイト(John White)氏も含まれている。

 サンタイムズの労働組合は声明で、いかなる新聞であれ報道写真家を「使い捨て」の人材とみなすことに「驚きとともに怒りを覚える」と会社の対応を批判。解雇措置に抵抗する方針を表明した。

 メディア監査団体「メディア公査連盟(Alliance for Audited Media)によると、シカゴ・サンタイムズは全米8位の日刊紙で、発行部数は18万4000部。電子版も含めると計47万部を発行している。(c)AFP/Mira Oberman