【2月19日 AFP】6か月間で750トンの馬肉を牛肉として他の企業に納入していたことが発覚し、欧州各国を巻き込む馬肉混入問題のきっかけとなったフランスの食肉業者スパンゲロ(Spanghero)について、仏当局は18日、ひき肉、ソーセージ、調理加工済み食品の製造再開を許可した。

 だがフランスのステファーヌ・ルフォル(Stephane Le Foll)農業・食料・漁業相によると、同社の冷凍肉の仕入れは今後、禁じられる。

 これにより、スパンゲロは今後、食肉処理業者と加工業者を結ぶ中間業者の役割を果たせないことになる。同社には、この中間業者の段階で馬肉のラベルを偽造し、牛肉として販売した疑いがもたれている。

 スパンゲロの扱った馬肉は、欧州各国で販売された450万トンの「牛肉」製品に紛れて販売されていた。スパンゲロによる表示偽装の疑惑が浮上したことを受け、仏当局は14日、同社の食品衛生管理に関する資格を停止した。

 仏経済財政産業省の競争・消費者問題・不正行為防止総局(DGCCRF)が行った初期調査では、スパンゲロからフランスの食品会社コミジェル(Comigel)に500トンの馬肉が納入されたと報告されている。コミジェルが製造した冷凍食品は欧州13か国の28社に販売された。

 ルフォル農業・食料・漁業相によると、スパンゲロの事業の実態に関する調査の最終結果は22日までに出る見通し。仏南西部カステルノーダリ(Castelnaudary)にある同社工場では専門家チームが全面的な調査を行っている。(c)AFP/Rory Mulholland