【12月3日 AFP】1812年のロシア遠征の際に「クレムリン(Kremlin)宮殿を吹き飛ばす」と綴ったナポレオンの手紙が2日、フランスで競売にかけられ18万7500ユーロ(約2010万円)で落札された。

 手紙は当時のフランス皇帝ナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)がモスクワ(Moscow)からの退却を開始した1日後の1812年10月20日に、当時のユーグベルナール・マレ(Hugues-Bernard Maret)外相に宛てて書かれたもの。「22日午前3時にクレムリンを吹き飛ばす」との暗号文に加え、「Nap」と署名されている。

 パリ(Paris)郊外フォンテンブロー(Fontainebleau)で行われたオークションでの予想落札価格は1万~1万5000ユーロ(約100万~155万円)だったが、落札価格はこれを大きく上回った。

 オークションではこの他、ナポレオンの流刑地英領セントヘレナ(Saint Helena)島での口述を記録した回想記の原稿も出品され、ナポレオン関連コレクションとしては史上最高額となる37万5000ユーロ(約4025万円)で落札された。

 回想記は、皇帝の座を失ったナポレオンがロシア遠征について熟考したもの。300ページを超え、44の挿画が含まれている。(c)AFP