【11月13日 AFP】国際エネルギー機関(International Energy AgencyIEA)が12日発表した「2012年版世界エネルギー見通し」で、米国が2020年ごろまでにサウジアラビアを抜いて世界最大の石油生産国に浮上するとの見方を示した。

 IEAは「米国で最近みられる石油とガスの生産回復は経済活動を促しており、世界のエネルギー市場における北米の立場を着実に変えている」と指摘。米国は現在、エネルギー総需要の約20%を輸入に依存しているが、35年までには実質的にエネルギーを自給する状態となり、他の大半のエネルギー輸入国でみられる傾向とは全く逆の現象が起こると述べた。

 米国では新技術の開発、特にシェールガスの採掘によってエネルギー市場が激変しつつある。シェールガスの掘削で使用されるフラッキング(水圧破砕)と呼ばれる技術は他国では規制が設けられたり、禁止されたりしており、賛否両論がある。(c)AFP/Alexander PIGMAN