【10月26日 AFP】マイクロソフト(Microsoft)は25日、米ニューヨーク(New York)で同社の新基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8(Windows 8)」と新型タブレット端末「サーフェス(Surface)」の発売を盛り上げるイベントを開いた。

 イベントに登場したスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)最高経営責任者(CEO)は、「ウィンドウズ8はパソコンとタブレットの良いところを兼ね備えています」と述べた。「見て、聞いてもらえれば、ウィンドウズ8がパソコンの既成概念を打ち砕くことを納得してもらえるでしょう。仕事でも遊びでも完璧に動作し、あなたの世界とともに生き生きと機能します」

 ニューヨークのイベントで、マイクロソフトはウィンドウズ8を26日に世界140の国と地域で発売すると発表した。37の言語版があり、世界各地で現地時間の午前0時1分から、ダウンロードと店頭での販売が始まる。

■サーフェスの頑丈さをアピール

 同社のプロダクトチームのパノス・パナイ(Panos Panay)氏は、サーフェスはウィンドウズの潜在力を完璧に引き出す端末だと述べるとともに、「72通りのやり方で落としても大丈夫ですよ」と言ってステージに落としても壊れないことを示し、その耐久性をアピールした。また、別のチームメンバーがサーフェスに車輪を付けてスケートボードのようにしたものを見せたりもした。

 アップル(Apple)のiPadやグーグルのOS、アンドロイド(Android)を搭載したタブレット端末に対抗すべく開発されたサーフェスは、26日からオーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港(Hong Kong)、英国、米国でオンライン販売されるほか、米国とカナダの直営ショップ「Microsoft Store」でも販売される。

 ディスプレーのサイズは10.6インチ(26.9センチ)とiPadより小さく、価格は499ドル(約4万円)から。開くとキーパッドになるカバーや、写真スタンドのように立てて使える背面スタンドが付いており、タブレットとパソコンの中間にあるような製品だ。

■タブレットOS市場で巻き返しを図る
 
 マイクロソフトは、サーフェスをはじめとするタブレット端末にプリインストールされるOS、ウィンドウズRT(Windows RT)も発売する。

 タブレット市場には既にアップル、グーグル、アマゾン・ドットコム(Amazon.com)などの製品がひしめいており、世界のタブレット端末の売上高は数年以内にパソコンを超えると予想されている。ウィンドウズはパソコンOSの世界シェアの約90%を占めているが、モバイルの世界ではアップルのiOSやグーグルのアンドロイドに水を空けられている。ウィンドウズRTがマイクロソフトにとって巻き返しのきっかけになるという見方もある。

 マイクロソフトは来週、スマートフォン(多機能携帯電話)用OS、「ウィンドウズフォン8(Windows Phone 8)」の詳細も発表する予定になっている。(c)AFP/Sophie Estienne