【5月22日 AFP】米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street JournalWSJ)が21日に報じた調査によると、2011年に米企業で最も報酬額の高かった最高経営責任者(CEO)は、米アップル(Apple)のティム・クック(Tim Cook)氏で、3億7800万ドル(約300億円)だった。ストックオプションにより2位に3億ドル以上の差を付けた。

 クック氏は前年8月、創業者のスティーブ・ジョブス(Steve Jobs)氏死去の約2か月前に、スマートフォン(多機能携帯電話)のiPhoneやタブレット型端末iPadが好調なアップルのCEOに就任した。

 クック氏の給与は90万ドル(約7100万円)、賞与も90万ドルだったが、当時の株価で3億7600万ドルに上る制限付き株式100万株を取得していた。

 2位は米ソフトウェア大手オラクル(Oracle)の共同創設者ラリー・エリソン(Larry Ellison)CEOで、クック氏の報酬の約5分の1となる7600万ドル(約60億円)だった。

 3位は米メディア大手CBSのレスリー・ムーンベス(Leslie Moonves)CEOの6900万ドル(約55億円)。続いて、経営が悪化している米百貨店大手JCペニー(JCPenney)のロナルド・ジョンソン(Ronald Johnson)CEOが5300万ドル(約42億円)だった。

 5位以降は順に、米通信機器大手モトローラ・モビリティ(Motorola Mobility)、米金融大手シティグループ(Citigroup)、米メディア大手バイアコム(Viacom)、モトローラ・ソリューションズ(Motorola Solutions)、ウォルト・ディズニー(Walt Disney)、米自動車大手フォード・モーター(Ford Motor)のCEOだった。

 調査は、コンサルティング会社ヘイグループ(Hay Group)が実施。米公開会社の収益トップ300企業を対象に行った。

 アップルの株価は過去1年間でさらに29%上昇しているため、クック氏の2012年の報酬はさらに高くなる可能性がある。(c)AFP