【2月3日 AFP】米ロサンゼルス(Los Angeles)郡の裁判所は1日、購入したホンダ(Honda)のハイブリッド車の燃費が宣伝されていたより悪く、誇大広告であるとした女性の主張を認め、ホンダに損害賠償を支払うよう命じた。

 訴えが認められたのはロサンゼルス在住のヘザー・ピーターズ(Heather Peters)さん。損害賠償を求めて少額訴訟の訴えを起こしていたが、裁判所はホンダに対し、上限の1万ドル(約76万円)に近い9867ドル(約75万円)を支払うよう命じた。 ピーターズさんは、「シビックハイブリッドのオーナー、消費者全員の勝利です。時に大いなる正義は小さい形(少額訴訟)で表れるのです」とコメントした。

 女性が所有していたのはホンダのハイブリッド車「シビックハイブリッド(Civic Hybrid)」で、宣伝では1ガロン(約3.8リットル)あたり50マイル(約80キロ)走行可能としていた。ピーターズさんによると、所有するシビックは1ガロンあたり最高で41~42マイル(約66キロ~68キロ)しか走行できず、さらにソフトウェアのアップデート後は1ガロン当たりの走行距離が同30マイル(約48キロ)以下に落ち込んだという。

 当該車については集団訴訟が起こされており、和解案も示されているが、集団訴訟では受け取れる金額がかなり少額になることを知り、ピーターズさんは少額訴訟制度の利用を決めたという。和解案では、弁護士に支払われる費用が850万ドル(約6億5000万円)となる一方で、原告一人当たりが受け取れる金額は100ドル(約7600円)と新車購入時に充てることのできるクーポンにとどまる。

 ホンダからのコメントはまだ出ていないが、上訴する権利は有している。(c)AFP