【1月31日 AFP】インドは30日、イラン産原油の支払いを現行の米ドル建てからインド通貨のルピー建てに変更することを検討中だと明らかにした。

 イランの核開発疑惑をめぐっては、米国と欧州連合(EU)が制裁措置としてイラン産原油の輸入禁止を決定。米国は同盟国に対しても、対イラン制裁に加わるよう圧力をかけているが、インドは中国に続いてイラン産原油の輸入継続を言明している。

 インドは現在、イラン産原油輸入代金をトルコの金融機関を通して米ドル建てで支払っているが、米国の圧力によってこのルートで支払いができなくなる可能性がでてきた。インドは日量37万バレルの原油をイランから輸入し、毎月約10億ドル(約760億円)をトルコ経由で支払っている。

 複数のインド当局者は、原油代金の一部をルピーで支払えばイランはインド産品の輸入代金として使えると語った。インドにとってイランはサウジアラビアに次いで2番目に大きな原油輸入先で、急速な経済発展を続けるインドにおける原油需要の12%をまかなっている。

 米国を訪れていたプラナブ・ムカジー(Pranab Mukherjee)財務相はシカゴ(Chicago)で前週末、米国やEUがイラン産原油の輸入を禁止しようとも、インドは現行の輸入量を削減する考えはないと言明した。(c)AFP