【11月25日 AFP】オリンパス(Olympus)の巨額損失隠しに絡む、不正な資金の流れを指摘して解任された英国人のマイケル・ウッドフォード(Michael Woodford)氏が25日、解任後初めて同社の取締役会に出席した。

 ウッドフォード元社長は取締役会後、日本外国特派員協会(FCCJ)で記者会見し、1990年代から続いた1000億円に上る損失隠しは全取締役に責任があると述べ、取締役会で経営陣の刷新を求めたことを明らかにした。

 ウッドフォード氏によると、取締役会は張り詰めた雰囲気が漂っていたが、経営陣の刷新ではみな合意したという。同氏は、上場廃止を避けるためにも、東京証券取引所が定めた12月14日の期限までに財務諸表の修正を終えねばならないと語った。

 オリンパス90年の歴史で初めての外国人社長だったウッドフォード氏は、解任から約6週間後の23日、再来日していた。同氏は社長解任後、執行権のない取締役となった。

 ウッドフォード氏は自身の社長復帰について、可能性はあるが「固執はしていない」とコメントした。

 損失隠し問題では、取締役会の前日に菊川剛(Tsuyoshi Kikukawa)前会長兼社長らオリンパス3幹部が辞任を表明している。(c)AFP/Peter Brieger

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